始動しない・始動しにくい
@ガソリンが来ているか調べます。
キャブのドレンを緩めてガソリンが出てくるか確かめましょう
出てこない時→ストレーナーや配管、タンクの底の錆び、タンクキャップの穴の詰まりを調べましょう。
Aプラグを調べます。
火花は飛んでいますか?電極やギャップに問題は無いですか?プラグの見方はDENSOのページへ
火が飛ばない時→イグニッションコイル、配線、CDI、ジェネレーター、メインスイッチを調べましょう。
マルチカプラーに水がたまっていたという案件もありました。(2010/11)
B圧縮を調べます。
コンプレッションゲージが無い時は、キックして排気口やプラグ穴からの空気の動きや音を調べます。
キックは降りるけど圧縮なさそうな時→ピストンリング、シリンダー、ピストン、リードバルブの損耗。
もしくはパッキンやクランクケースなどからの圧縮漏れ、を疑ってみましょう。
C爆発しない。
キャブの掃除をしてみましょう。詰まりやスクリューの戻しを確認します。
始動しない時→チョークバルブ(パッキン)不良、マニホールドのパッキン不良などの二次エア流入確認、
点火時期確認をしてみましょう。
Dやっぱり爆発しない
キックしてもうんともすんとも言わないときは、キック後にプラグを抜いて調べます。
プラグが濡れている→スロットルバルブの開きすぎ、オーバーフローになってないか調べましょう。
ガソリンは新しいですか?リードバルブは破損してませんか?キルスイッチが切れてませんか?
E爆発の兆候はあるけどストールする
エアクリーナー、チャンバー、サイレンサーの詰まりを調べます。
自信が持てないものは、別のものに交換してチェック。
中途半端に洗浄して水が抜けきらないという事例もあります。
それでもわからない
バイク屋さんに直行しましょう(笑)
速度が出ない・パワー不足かな?
@そんなものかな、と納得してみる。
納得できない、納得したくない→下に進む
Aアクセルをひねってエンジンをふかして、回転が上がるか確かめます。
回転が上がらない→マフラーの詰まり、キャブの詰まり、エアクリナーの汚れ、燃料の供給不良を調査。
意外とガソリンやオイルが古くて腐ってることも有ります。オイル供給量もチェック。
アクセルワイヤーに引っ掛かりがある場合もあります。
B圧縮を調べます
圧縮が無い時→リードバルブ、ガスケット、シリンダー、ピストン、ピストンリングの不良を調べます。
古いバイクだと大抵吹き抜けが多くなっているので、大きく手を入れるほどでもない場合は
燃えやすいオイルに変えてみるのも手です。
Cキャブレターのジェット類の詰まりを確認します
詰まっていたら掃除です。細〜い針金(荷札の針金なんかもいいです)と灯油かケミカル材を駆使。
詰まってないけどイマイチ→プラグの熱価や電極の減り、汚れをチェックします。
Dオーバーヒート気味じゃありませんか?
冷却液の量、水穴の詰まり、ウオーターポンプのインペラ、ラジエターキャップ不良を調べます。
クラッチのすべりや燃焼室のカーボン堆積、ガスが薄いときにもこんな症状が出ます。
Eノッキングしてませんか?
ピストンやシリンダーの磨耗以外だと、混合気が薄い、ガソリンが悪い、点火時期が悪い可能性が
あります。オイルが悪くてもカーボンが堆積しやすく、デトネーションの原因になります。
Fやっぱりんとなくパワーが足らない、速度が出ない気がする。
リミッターの問題じゃないですか?でなくばボアアップするとかチューンするしか。
低速時の回転不調
@点火時期の確認(まあ、普通はしませんね)
点火時期不良→CDIかジェネレーターが不良でしょう
Aキャブの調整をしてみましょう。
緩めるとよくなる時はガスが濃いめ。ねじ込むとよくなる時は薄めということです。
調整してよくなればいいのですが、そうなった原因が他にあることを見過ごしがちになるので
注意が必要です。
B不調が治らないときは、2次エアの流入を疑ってみましょう。
キャブレターの各パッキン、インレットパイプ(マニホールド)のパッキンを調べます
締め付け不足がないかも調べます。
外から確かめる時は、アイドリング中に接続部にキャブクリーナーを吹き付けてみます。
Cプラグを外してキャップをつけ、アースして火花の飛びを見てみましょう。
火花の飛びが悪い時はプラグか、イグニッションコイル、ジェネレーター、CDIなどの問題です。
Dオーバーフローしてませんか?
キャブをばらして、パッキンだけ変えてまたつけたらよくなった、という話は往々にあります。
高速時の回転不調
@ガソリンの供給に滞りは無いですか?
パイプの継ぎ目のクリップが効かなくなって、エアが混入していることも。
キャブの手前で、アクセルワイヤーのアウターが断裂していたケースがありました(2010.11)
Aキャブのジェットの詰まりや番手に問題は無いですか?
ジェットニードルやスロットルの磨耗にも注意。
Bエアクリーナーは詰まってませんか?
意外と盲点です。脆くなって破片が吸い込まれてキャブが詰まることも。
Cマフラーは詰まってませんか?
オイルだれや白煙が多いとき、回転数に谷間があるときは要チェックです。
Dチョークバルブは完全に開いていますか?
錆びなどできちんと戻らなくなっていたりすることも。
E点火時期に問題は無いですか?
進角・遅角しすぎということでなければ、CDI・ジェネレーターの不良を疑いましょう。
いじってそうな場合は、まず正しいCDIがついているかを確かめましょう。
経験上は、CDIやIGコイル、レギュレーターの故障などはそう多くないです。
むしろ、キャブやマフラーの詰まり、接点不良による不調が大半だと思います。
キャブやマニホールドのあわせ面は熱や締め付けにより歪みが出ていることがあります。
ガスケットを何度も使いまわしたり不用意に液体ガスケットを使用するとエアを噛む一因となりやすいです。